お金とカネの話です。
わたしとしては、この2つは明らかに別の概念として捉えていまして、「お金」は報酬や対価として手に入れて、日々生活の中で購入行為の際に支払うもので、「カネ」はビジネス上で取り扱う血液としての概念、といった感じでしょうか。
よく、「今お金の話してるのに、この人カネの話し始めちゃったなー」なんてコトがあります。
逆もまた然りです。
例えば消費税という言葉一つとっても、物を購入した時に支払う8%の余分なお金という認識と、決まったタイミングで納税するまーまー巨大なカネという認識とでは、全く印象が違うと思うんですね。
しかし残念なコトに、これらの2つの概念を、かなり多くの人が混同して考えておられるようです。
わたしなどはそういう混同が発生している場面に遭遇する度に、さてどうしたものか説明したら良いのだろうか、と脳内停滞しがちです。
消費税、復興税、源泉徴収、のコトを知らないか、または解っていない人もかなり多いみたいですね、体感としては、ですけども。
税制という言葉はなんだか色々の思考停止を招くようでして、自分には無関係だと眼を逸し切っている方々も多いようですが、日本という国家に属して商業活動をする以上、最低限のルールくらいは知っておいてもいいんじゃないかなーと思うわけです。
だって大事でしょう、お金って。
仕事上では9桁のカネを取り扱うコトがあっても、わたしは100円単位のお金について気になります。
100円の自動販売機があったら見過ごせませんし。
カネを扱っているとお金の感覚まで引きずられて、当たり前の常識や気遣いが欠損していくタイプの人もいたりして、困ったなーと思うコトしばしばです。
1万円って、大きいような小さいような「価値」ですが、カネとしては最小単位のコトがあっても少なくともお金としては大きいですよね。
また、カネを扱っていると無自覚にマウンティングしてしまう人もよく見かけます。
本当によく見かけます。
わたしは、お金を軽視する人を心底軽蔑してしまうんですよね。
カネはあくまでツールであり血流だと思っていますけども。
このコトも、日々の業務の中でわざわざ説明する機会はほぼ無いので、誤解されたりしてるのかもなーなんて思ったりしています。
こういったお話って、実際に他人と会話するコトってあるんでしょうか。
まあ会計士さんや弁護士さんとの会話ではいくらでもあると思うのですが、お金とカネを扱う場面というのは、もっと広く一般的なシチュエーションだと思うのです。
そんなよくある風景なのに、わりと重要な概念のすり合わせって、全然軽んじられているような気がします。
わたしとしては、そこをちゃんと目線合わせしないとほんのり不安なんですよね。
わたしは日々、色々の小さな不安を抱えながら生きているのです。